本記事は ショーン・エイカー『幸福優位 7つの法則』から、ゲームライフに役立つ情報をお届けします!
そこで、ビデオゲーム(ゲーム)をすることで「幸せ」になれば、ゲームだけでなく私生活や仕事でも上手くいくに違いないと考えました。
ゲームは人をポジティブにさせてくれる
「努力」→「成功」→「幸せ」という図式が当たり前だと思われていますが、
本書では、それは間違っており、
「幸せ」→「成功」が正しいとしています。
なぜなら前述の通り、幸せになることにより能力がアップし、良い成果が生み出せるようになるからです。
とすると、幸せを掴むために我慢に我慢を重ねて耐えるという昔の美談に描かれるような人生戦略は間違っていることが分かります。それではストレスや不安に気分が落ち込み、能力を下げ、成果が出せなくなり、また精神的に追い込まれるという悪循環に陥ります。
むしろ、積極的に幸せに目を向け、幸せでいられように心掛ける方が合理的であるということです。
本記事ではそのような
幸せな(明るい/楽しい)心の状態
幸せになることに積極的な(好奇心旺盛/ワクワクな)心の状態
暗く後ろ向きな気持ちに囚われず、明るく前向きな気持ちに切り替えることのできる心の状態
をポジティブとし、幸せになるために、ポジティブになることを目指します。
本書では「幸せ」と「ポジティブ」の定義が説明されていないので、僕なりに定義させていただきました。ポジティブを直訳すると積極的ですからね
では、ゲームでポジティブになるにはどうすれば良いのか、本書のエッセンスからゲームライフに活かせそうなモノを取り上げます。
1.何かを楽しみにする
将来の楽しみに期待することで、本当にそれをしているときと同じぐらいの喜びを得ることができます。
お気に入りの映画を見ることを想像しただけで、脳内の快楽物質(エンドルフィン)が27%も上昇することがわかっています。
2.固有の強み
固有の強みとは、自分ならではの、「好き」、「得意」なもの、ことです。自分の固有の強みに適ったことをすれば、幸福感が湧き出ます。
ゲーム好きなら、言うまでもなくゲームが「好き」でしょう。しかし、「得意」というと『上手くないとダメなの?』と思うかもしれません。けれども、他人との比較ではなく、自分の中で、
運動は苦手だけど、ゲームなら結構イケる。
音楽はあまり興味にないけど、ゲームならノリノリでやっちゃう。
など自分自身の強み弱みの中で、強みであれば得意と言えるでしょう。
悲しみ,意欲喪失,絶望感,悲壮感,思考制止など,精神的に落ち込んだ状態.
<引用元:コトバンク>
3.能動的な楽しみ
世の中には、自分がやらなければ成り立たないスポーツなどの「能動的な」趣味と、それが始まってしまえば自分は何もしなくても楽しめる、テレビ鑑賞などの「受動的な」趣味があります。
本書では、ゲームをその能動的な趣味の一例として挙げています!
というのも著者は、ゲームがお好きなようで、『グランド・セフト・オート』のプレイし過ぎで、日常生活に支障をきたしたエピソードが書かれています。
一見すると、ゲームをするのは楽なように思いがちですが、よくよく考えてみると社会人になってゲームができなくなるのは“ゲームをするのが大変である”という要因が大きいと思います。
それは、時間的なものもあれば、ゲームをする気力も体力もないということもあるでしょう。
実際、社会人になると、ゲームをするにも気力が要ります。仕事で疲れていて、家族と過ごす時間もあるし、へとへとになった夜にゲームを起動するのも気が滅入るときがあります。また、『よし朝にゲームやるぞ!』と思って、いざ起きてみると“だるさ”と”これから始まる一日の苦労の予感”に心がくじかれてしまうこともしばしばです。
特に、据え置きゲーム機はプレイする環境を整えるにも、作品自体のボリュームの多さからもエネルギーが必要でしょう。
友人からは子育てで忙しいのによくゲームができるなと感心されたことがありました。
そう考えると、ライフスタイルがせせこましくなっている今の時代に苦労をものともせず、せっせとゲームしている私達は実は凄いのかもしれません。
【2021年追記】
樺沢紫苑『学び効率が最大化するインプット大全』、『精神科医が見つけた 3つの幸福』にて、ゲームは受動的な趣味であると書かれていました。
その理由は、ゲームはしばしば、集中力なしでだらだらと堕落的に遊ばれ、暇つぶしや現実逃避といった消極的な動機で遊ばれるためです。
しかし、『精神科医が見つけた 3つの幸福』では、受動的な趣味もアウトプットすることで能動的な趣味になると書かれています。
以下の記事に、どうすればゲームを能動的に遊べるかをまとめました。
ストレス打ち消し効果
「打ち消し効果」とは、ポジティブな感情がもたらすストレスや不安をすみやかに消す働きのことです。
ストレスや不安に押しつぶされそうなときに、喜びや幸せを喚起するような刺激を受けることで、ストレスや不安を消し去り、目の前の困難に前向きに対処できるようになります。
ゲームというと現実逃避と思われがちですが、ポジティブな気持ちにさせてくれ、現実に立ち向かう力になるということですね。
となれば、辛い時にゲームをすることは、決して「本当は辛いけど辛いのを隠しているだけ」というような一時しのぎではなく、「辛さを打ち消し、気分をポジティブにする」ことで困難を乗り越える力を与えてくれる活力剤として有意義だと言えます。
健康に与える影響
幸福な人は寿命が長く、免疫力が高いことが分かっています。
また、ポジティブな思考に体が反応して良い影響が現れることが紹介されていますが、本記事の内容からは逸れるため、興味のある方は本書をお読み下さい。
ゲームで築く人とのつながり
つまり、幸せになる最も重要なポイントは“人とのつながり”だと言うことです。
では、ゲームは人とのつながりという面で考えるとどうでしょうか。
これまた、ゲームは人とのつながりを希薄にするような印象を持たれがちですが、むしろ人とつながるツールとしては優秀ではないでしょうか。
また、ゲームは電話やチャットのように話すだけではなく、一緒に対戦や協力プレイをして遊べることから、文字だけの付き合いではなく、格闘ゲームでお互いの体力を削り合う熱いボディランゲージを交わしたり、モンハンで友達をふっとばしたりしながら思い思いのコミュニケーションが可能です。
そして、昨今では、SNSなどインターネットを通してつながり、ゲームの経験や感想を共有し合うことが可能です。僕は、まだ交流を作り出すということはできていませんが、SNSでゲーマーの方々がゲームライフを謳歌している姿に、『うらやましい!』と思いながら、自分のような社会人でもゲームをする多くの仲間がいることを感じ元気をもらっています。
幸せになる3つの要素
さいごに、本書では幸せになるためには、『喜びだけを追求してもダメだ』と言うことが書かれています。
ポジティブ心理学の創始者であるマーティン・セリグマンが提唱した幸せの3つの要素は「喜び」、「夢中になること」、「意味を見出すこと」です。
ゲームでは、喜びが得られ、時が過ぎることを忘れる(ついでに食事の時間を忘れる)ほど夢中になれることは皆さん、あえて説明しなくても身をもって経験済みだと思います。
ただ、「意味を見出す」となると、(他人の意見ではなく)自分自身でゲームは自分にとってどんな意味があるのかを考えなければなりません。
それは個人によって違うと思いますが、参考までに僕にとってのゲームの意味を挙げさせていただき、皆さんにとってのゲームの意味を考える材料にしていただければと思います。
【僕の例】
ゲームは友人とのつながりを与えてくれる。
ゲームは運動の苦手な自分に、人と競い合い、一緒に遊び、楽しむ手段を与えてくれる。
ゲームは芸能やスポーツにあまり興味が持てない自分に、ゲーム好きという共通点を持つ友人や学校・職場の仲間との会話の材料(言葉)を与えてくれる。
ゲームを兄弟や友人と一緒にプレイした思い出、幼い頃から大人になった今までのさまざま時点で遊んだソフトの思い出が今の自分を幸せにしてくれる。
ゲームはひとりで過ごす時間が好きな自分を、寂しげな怠け者にさせるのではなく活き活きとした挑戦者にさせてくれる。
ゲームはテレビや映画、小説の何よりも物語(フィクション)の世界に入り込ませてくれ、あたかも自分の事のように泣いたり笑ったりできる体験を与えてくれる。
ゲームをするためなら辛いことも頑張れる、明日への活力であり自分の生きがいである。
これらの意味を知ることで、日々のゲームライフの中で自分は『何でゲームをしているのか』、『自分はゲームで何をしたいのか』ということに自覚的になり、ゲームから得られる幸せが一段と増すのではないでしょうか。
『ゲームってメリットがあるんだろうか。』と不安だった方は、
この機会に、ゲームは自分をポジティブにし、幸せにしてくれる。そして幸せは、自分の能力を高め、賢明にさせ、体に良い影響を与え、逆境を乗り越える力をくれ、仕事や家庭を含めた人生すべてに良い結果をもたらすことが科学的に証明されている。
と分かったことで、ゲームを「自分ならではの幸せのツール」として自信を持って楽しんでいただけたらと思います。
それでは皆さん、良いポジティブゲームライフを
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