スペンサー ジョンソン.「チーズはどこへ消えた?」からの学びをゲームライフに活かします。
本書は”挑戦する勇気“を与えてくれます。
「挑戦」と言えば、僕がゲームのブログを始めたことも挑戦でした。本書は「この先の生き方を決めよう」、「ブログを始めよう」と決意したときの気持ちが蘇る自分にとってタイムリーな内容の本でした。
きっとゲームが趣味で良いかどうか悩んでいる方の力になるでしょう。
あらすじ
ネズミ2匹と小人2人のそれぞれ違う個性を持った登場人物が迷路の中でチーズを探し求める物語です。特に重要なのがチーズの持つ意味となります。
このチーズは私たちが人生で求めるもの、つまり仕事、家族や恋人、お金大きな家、自由、健康、人に認められること、さらにはジョギングやゴルフでも良いのだがそういうものを象徴している。
<引用元:スペンサー ジョンソン.『チーズはどこへ消えた?』>
登場人物の性格を一言で言うと
スニッフ(ネズミ1):変化に気づく
スカリー(ネズミ2):行動が早い
ヘム(小人1):変化を拒否する
ホー(小人2):変化に挑戦する
この中で特にヘムとホーについて考えさせられることが多くありました。結論から言うとヘムは多くの人間が陥りやすい失敗をします。それに対しホーは道を切り開き解決します。
物語
まず、2匹と2人は迷路の中でチーズを見つけます。チーズは大量であり、4人が見つけたものは同じチーズです。そこで、小人たちはチーズの近くに家を構えて暮らすことにしました。彼らは「チーズを手に入れば幸せになれる」と格言を書き、チーズの絵を書き、友人を招待して自慢し、チーズそのものを超えた価値を抱くようになります。
ところが、そんな生活を続けるうちにチーズがなくなってしまいます。ネズミたちはチーズがなくなることを分かっていたので、すぐに次のチーズを探しに行きます。しかし、小人たちはチーズがなくなったことにショックを受け、パニックに陥ります。小人たちはチーズは再び現れると信じて空腹でありながらも家にとどまり続けます。
ホーは次第にチーズは戻ってこないと悟り、別のチーズを探しに行くことを提案しますが、ヘムは空腹で衰弱しながらも頑なにチーズのあった場所から動くことを拒み続けます。ついにホーはチーズを探しに行くことを決意しひとりで迷路に行くようになります。
そして、ホーはチーズを探すうちに”チーズを探すことの喜び“に気づき、自分たちが”変わらなければならない“ことを理解します。
「ゲームを趣味にする」という挑戦
本書の内容を自分の人生に当てはめて考え、”変わろう”と決意した人は多いと思います。
いちゲーム好きとしてありがちな落とし穴にハマっていた経験と、挑戦したことについて説明し、皆さんにとっても何かのきっかけになればと思います。
落とし穴
僕が人付き合いが苦手で、ゲームにその責任を押し付けてきたことは以前に書きました。
「社会に出て仕事で打ちひしがれ、ゲームをするけど全然心が晴れなかった。」こんな経験はないでしょうか。
ゲームが社会生活の役に立たないと感じ、今までの人生の後悔とこれからの人生の楽しみについて大きな不安の落とし穴にハマっていました。
今は考え方もすっかり変わり、気持ちも前向きになりましたが、ここまで来るのにだいぶ時間がかかりました。
その状況を救ってくれたものは、本記事の趣旨からは外れるのでいずれふさわしい記事で詳しく書きたいと思いますが、
amazarashiの歌と樺沢紫苑さんの本やセミナーの影響が僕にとって救いとなりました。
ここで「チーズはどこへ消えた?」の内容にたち戻って考えるとどうなるでしょうか。
ヘムはチーズがもはやなくなったことを認めてしまうことで、自分がチーズに投影していた、希望、将来設計、地位、名誉、財産、人から認められることが失われることを恐れています。
また、チーズがなくなったことを他人のせいにして自分に原因があることを認めようとしません。自分を取り巻く状況が変わったことに対して状況を変えた人に責任があると考えて、自分を変えようとは決して思いません。
僕はゲームの過去の満足感にすがり、現状のゲームライフに価値を見失っている状況であるにも関わらず、諦めて変化を頑なに拒んでいました。
「このままじゃだめだけど、自分の楽しみはゲームしかないし、自分を変えたくもないしどうしようもない」
ヘムの場合も僕の場合も、アドラー心理学の目的論*で言うところの”状況の変化を認めたくないこと”自体が目的となって現状を変えられない、チーズを探しに行けないという状況にあったと考えられます。
*<参考:岸見一郎.「嫌われる勇気」>
挑戦
この状況の中、前述のきっかけを経て、ホーのように変化に身を投じてみました。
分かりやすく言えば、amazarashiや樺沢紫苑の言う通りにしたということになるでしょう。
これは、今まで人に合わせることが苦手で、挑戦することを恐れてきた自分にとってはかなり勇気のいることでした。
「これからの人生をどう生きるか」、「仕事も趣味も諦めず両立するにはどうすればよいか」ということを考えました。
ただし、日々の生活は仕事で時間がない、また仕事のスキルアップも常に求められる中で趣味に時間を費やすことができるのかは疑問でしたし、間違った選択ではないかという不安もあります。
それでも趣味を諦めないべきだと考える上で、
これからの時代は「100年生きる時代」であり、仕事➡定年後に悠々自適に暮らすというという定式は成り立たない <参考:リンダグラットン.「LIFE SHIFT」>
テクノロジーが進歩し、知識を共有する仲間、自己再生のコミュニティが大切になる <参考:リンダグラットン.「WORK SHIFT」>
人々が人生に認める意義はたんなる妄想にすぎない。だからこそ、何が大切か考えなくてはならない <参考:ユヴァル・ノア・ハラリ.「サピエンス全史」>
趣味であっても情報発信しアウトプットをすることで自己成長できる。 <参考:樺沢紫苑.「アウトプット大全」>
これらの賢人たちの意見も参考にし樺沢紫苑さんの影響でゲームのブログを始めることにしました。
今は初めたばかりですが、ホーの味わった、チーズ(希望・夢)を追い求める喜びはひしひしと感じています。幸せはチーズを”所有している”ことではなく、チーズを”探し求める”ことで自ずと湧いてくるものだという本書のメッセージが実感として理解できました。
そしてホーが学んだ一番大切なことが次の文章です。
常に新しいチーズがどこかにあるということだ。その時点ではそう思えなくても。そして恐怖を乗り越え、冒険を楽しむなら報いはあるということだ。
<引用:スペンサー ジョンソン.『チーズはどこへ消えた?』>
現在の状況、仕事、財産、他人からの評価に執着し自分を変えられないことは誰にでもあると思います。自分の殻を破り現状を変えることは変わらないことの何倍も気力と体力が必要です。それにも増して一番大切なことは、勇気が要るということではないでしょうか。
僕のようにゲームを趣味としたい方はただプレイするだけではなかなか満足感を得続けることは難しいと思います。これからの時代、より積極的に自己成長を伴ってゲームを楽しむためにブログだけではなく、動画配信だったりSNSなど自分の好きな情報発信に挑戦してみると良いのではないでしょうか。また、イベント活動やコミュニティの活動などもできる方は素晴らしいと思います。
【2019/7/15追記】
ゲームで自己成長するための情報発信を含めたアウトプット術をまとめました!
本書を読んで挑戦する勇気を貰いました。物語は驚くほど短いですが、鋭く心に刺さります。
[商品リンク:スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』]