[本パート以降はネタバレ防止の為、あらすじを控えます]
動画を含むため、2ページ構成でお送りします。
長文になっておりますので、ごゆるりとお読み下さい。
L-10特別機密区
マーグリスとの死闘を制したシオン達。
シオンを呼ぶ声に誘われ研究所のさらに奥へ。
研究所の一画に開かない扉があったのですが、マーグリスを倒したことで扉が開きました。
L-10特別機密区
名前が名前だけに「ここが敵の本陣か!?」とおっかなびっくりしながら足を踏み入れました。
エレベータで降りた先には、上層の雰囲気とまた様相が変わります。
ええぇ、グノーシスが歩き回ってますよ!
「ここで、秘密裏にグノーシスの研究をしていたのかな?」と研究のヤバさを想像しつつ、
閉ざされたシェルターを開け、さらに奥へ
次に、見えてきたのは、洞窟のような場所。
先程の研究所といい、なんとなくバイオハザードに出てきそうなマップ
グノーシスの巫女(シオン)、グノーシスキラー(ケイオス)、対グノーシス兵器(KOS-MOS)
のグノーシスバスターズで害獣駆除。
通路を抜けると、クレバス*が現れます。ロープウェイに乗り…
*雪渓などに形成された深い割れ目
ロープウェイとか、ますますバイオ
どんどん先に進みますよ!
クレバスの先に見える光に近づくと、光に吸い込まれ、ミクタム地下遺跡に
ミクタム 地下遺跡
光に吸い込まれるところで驚くべきですが、「あぁ、光には吸い込まれるよね」と納得してしまう自分に、「ゲームのやりすぎかなー」と思ったりしているうちに、
異世界のような景色になりました。
敵も強くなり、いよいよラストダンジョン?という気がしてきます。
なるほど。ではこちらも、そろそろ本気を出さねばなりません。
気孔掌『肉体に呪縛されし魂の解放』
これが、解放されしケイオスの姿(水着装備)
見た目戦闘力53万だと!
このバイザー!虚数領域も見えているというのか!?
強すぎる!!(見た目だけです)
機動戦艦ナデシコのテンカワ・アキトといい、逆転裁判3のゴドーといい、バイザーの見た目ドーピング力は半端ない(たとえが、古いのはご愛嬌)
本作の水着は、遊び心が満載
解放の化身となった彼は、
行く手を阻む敵を次々と解放に導き、昇天させます。
そんなこんなの道すがら、神殿のような空間にたどり着きました。
シオンに頭痛が起こり、心配するアレン君と僕。
本作で感情移入するのは、だいたいアレン君
シオンの命が削られているんじゃないかと心配になりますね。
見たところ、この場所には何もないかと思われましたが、
ジギーは床に文字が刻まれていることに気づきます。
Jr.に促され、モモが文字を読み上げます。
御使ひこたへて女たちに言ふ
汝ら懼るな、
我汝らが
十字架につけられ給ひし
イエスを尋ぬるを知る。
此処には在さず、
その言へる如く蘇り給へり。
モモ『解読できるのは、その一節だけです。』
【解説】
浮遊大陸では、ふたりのマリアが天使に出会う場面を書いた『マタイ福音書』の一節でした。
これは、その一節の続きです。
天使は女たちに言った、
「恐れることはない。」
あなた達は
十字架につけられた
イエスをさがしているようだが、
ここにはおられない。
かねがね言われたとおり、もう復活されたのだから。
<出典:『新約聖書 福音書』 (岩波文庫)>
で、肝心のこの一節がこの場面で登場した理由は…
もちろん、分かりません!!これからの展開の伏線なのでしょう!
元ネタから推測するに、神の復活を予告しているような…
ジンは、この空間を囲んでいる結晶がクリスタルという材質ではないかと思い当てたところで、KOS-MOSは、その物質が、なんと、シオンのペンダントの材質と一致していると言います。
とは言え、それ以外にめぼしいものは何もないように思われましたが ー
この奥にツァラトゥストラがあるのかも知れませんね。
と、思っていると、
シオン
『誰かが、私に訴えかけてくる ―』
シオンが苦しそうに呻いたあと、床にバタリと崩れ落ちます。
夢の中で
シオンの意識が、またもウ・ドゥに囚われたかと思っていると、
現れたのアベルの姿でした。
シオン
『そうだったの。ウ・ドゥって、君のことだったのね。』
なるほど、そうだったのか。
…
え?まじで?
アベルって、ウ・ドゥだったの!?
アベル
『僕は、ウ・ドゥが認識される形態の一つに過ぎない。』
つまり、アベルが子供のようにシオン(人間たち)には見えるけれど、本当の姿ではないと言っているようですね。
パート29のディミトリとセラーズの会話で、
アベルは数千年前から存在している
オメガの唯一の起動デバイスである
と言っていましたが、人間ではなく、高次元の存在だったのなら腑に落ちます。
まだ、ウ・ドゥが何かは分かりませんけどね。
彼は、『ウ・ドゥは知りたがっている。』と言います。
- 散逸する世界を望む意識達の事を。⇨ヴィルヘルム達?
- 君達のすべてを。
- この世界のすべてを。
そして、話は”痛み”に移ります。
アベルには、人間達が自ら痛みを求めて行動しているように見えているようです。
星団の領土を巡り、ゾハルという力を巡り、多くの人間が死に、苦しんでいる状況がまるで自ら痛みを貪り合っているように見えるのかも知れません。
自分を他人を、どんなに傷つけても ―
癒やされなどしないのに ―
なぜ ―
これは、ひとつには長期的に見たときに、不幸になる道を自ら進んで歩んでいる人間の愚かさを表していると思われます。
ただし、アベルは皮肉っているというより、「矛盾した行動を取っているのはなんで?」という純粋な疑問を口にしているんじゃないでしょうか。
もうひとつには、彼が自分自信のことを知りたがっているという理由があります。
「人間がそこまで痛みを求めるからには、痛みはとても価値のあるものに違いない」
⇨アベルにとって最も価値のあるもの=”自らを定義してくれる何か”⇨「痛みは自己を定義してくれるの??」と言っているわけです。
シオン ―
君はなぜこの世界に存在している?
君の心は絶望の淵で何を見ようとしている?
本当の君は、どこにいる?
この問いは、今のシオンにとって最も辛いですよね。
自分はグノーシスを呼ぶ存在で、世界を破滅させる元凶だと知ったことで、気持ちの行き場を失い、もがき苦しんでいます。
この問いの答えは、皮肉にもシオンが今まさに必要としているものです。
『ウ・ドゥは知りたがっている。』という、他人のような言い回しも、ウ・ドゥの”自分の存在が何か分からない”ことを表現していたんですね。もしかしたら、ウ・ドゥとアベルの人格があるのかも知れませんが。
“あの歌声”とは、ネピリムの歌声でしょうか?
シオンは「あの人だけが、私を癒やしてくれる ―」と言います。
ケビンのことですね。
シオンのセリフに、全プレイヤーが額に手を当て、先行きの不安を感じているところで、
ウ・ドゥとの対話が終わり、シオンが目を覚ますと…
傍らにちょこんと座る天使の姿が
おっと、ここは天国かな??
シオンと皆が
大丈夫?→大丈夫よというくだりを終えると、
本当の天使がご降臨。
~ここからネピリムの演説タイム~
1.この部屋は、
この部屋は、神を行使できたある女性の意識により封印された。
この先に行くには、彼女を目覚めさせる必要がある。
2.その女性とは、
シオンのよく知っている人。
遥か太古、貴方(シオン)と共に笑い、貴方と共に泣いた。貴方の半身。
神、ある女性、半身など気になるワードが次々に飛び出してきます。
ある女性とは、聖女のことですかね?
そして、その女性はシオンと関わりの深い人物みたいです。
しかし、ネピリムは、“その女性”の目覚めは、シオンの命を削ることになると言います。
ネピリムの「引き返しても良い」という発言に、
いやいや、ここまで誘導しておいて、今さら選択委ねるんかい!
と心の中で全ツッコミしたところで、
シオンが怒りを爆発させているので、我に返る僕。
シオンは、誰も自分の声を聞いてくれなかった。助けてくれなかったと言います。
シオン
『私の声を聞いてくれたのは、ケビン先輩だけだった ―』
ジンや仲間には、シオンにかけられる言葉が見当たらなかった。
そんな状況はシオンに、自分が腫れ物扱いされた。罵られ責められた方がマシだったと言わせます。
シオンは、自分のせいで世界が危機に見舞われていると責任を感じています。
自分の存在を世界に否定され、仲間にも否定されていると追い詰められたシオンには、もはや”自分のために”、”自分が信じるものだけを信じることに”固執するしか為すすべがないんでしょう。
シオンが決意を固め、ネピリムのもとへ行こうとしますが、
ここでシオンを心配したアレン君が止めます。
アレン君の腕を払い除けるシオン。
しかし、アレン君今は引き下がりません。
ついに気持ちを ―
「告白しちゃう!?」と思わずドキッとしましたが、
結果的に気持ちを伝えることはできませんでした(だがそこがいい)
シオンはそんなアレン君に対し、「みんな心配している、みんなで考えれば」という甘い発言に対し、心の奥にあった最大限の罵倒を抑えきれず。
シオン
『力もない癖に ―
何もできないのなら、黙ってて!』
シオンの非情な宣告に胸を衝かれたアレン君は顔を逸らせ、『そんな ―』と言葉を呑みます。
普通の人間であるアレン君には、シオンを助ける力などもちろんありません。
アレン君にも、言いたくても言えなかった思いがあります。
アレン『そんなにあいつ(ケビン)に会いたいんですか!!』
シオン『― もう、決めたのよ。放って置いて!』
シオンは、ネピリムの前に進み出ると、ネピリムがシオンの意識を導きます ―
このシーンでは、シオンがアレン君にとっている態度があんまりに感じます。
僕は、画面の前で半泣きでした
でも、シオンがここまで口に出せたのは、長年相棒として築いてきた関係があってのことでしょう。
この物語の、この異端者の集まりにこそアレン君がいることで果たす役割はきっと大きいのではないかと、僕は期待しています。
ロスト・エルサレム
~ネピリムにより見せられた世界~
シオンが目を開けると、かつて訪れた浮遊大陸の墓地らしき場所にいました。
しかし、辺りの様子が、どこか違います。墓の様子や、木々、鳥のさえずり。
シオンは、ここがロスト・エルサレムであると確信します。
そして、水着である。
プレイ画面に移ると水着だったので、不覚にもビビりました 笑
マップは、浮遊大陸と同じであり、水着で墓を荒らしながら、例の地下墓地へ降ります。
中は、碑石(両側の床にある墓碑)が新しく、作られたばかりのようでした。
十字架の裏に人の姿が見えます。
近づくとそこにいたのは、なんとケイオスでした。
服装が違いますね。かつてのロスト・エルサレムにケイオスがいたということでしょう。
となると…いろいろ、思うことはありますが、とりあえず、何歳??
シオン『どうして 貴方がここに』
ケイオス
『君がここに現れたという事は
彼女を迎えにきたんだね』
シオンが女性の居場所を訊くと、ケイオスは無言で棺を指差します。
シオンは棺の蓋を開けると、そこに現れた姿に息を呑みました。
シオン『そ そんな ― KOS-MOS』
正直、彼女がKOS-MOSに似ているのか、よくわからない僕は、「え、似てる?そうかなー?」
と思いつつも、シオンが言うんだからと納得。
シオンは、ケビンがこの女性をモデルに、KOS-MOSやT-elosを作ったのだと察します。
ケビンがこの女性をモデルにしたということは、生前にこの女性の姿を知っていたことになりますが、「えーっと、母親が、クリスタルのペンダントを持っていたということは、母親は移民船団の要人で、聖女の姿も見ることができた?」など、想像しちゃいますね。
シオンが、女性に手を伸ばすと、彼女は目を見開き ―
次のワールドへ移動します!
見えてきたのは、一人の男性を囲む人々の姿。
大衆は、男の声に耳を傾けています。
ケイオスと聖女(?)もその中にいます。(画像右側)
…
これ、
どう見ても、キリスト。
ってことは神って、キリストのこと!?
確かに聖書の一節とか出てきたけど、聖書を演出の一部に使っただけで、本作の神はキリストじゃないと勝手に思っていましたが、
キリストなの!?
となると、もしかしてストーリー全体が、聖書のオマージュ?
予想外の神の出現に、歯磨き粉だと思って歯を磨いたら洗顔フォームだったくらいの衝撃を受ける僕。
では、ケイオスたちは、キリストの従者たちでしょうか。
さらには、ヴィルヘルムの言っていた、「オルムスは主と呼ばれた(ある男)の言葉を遺すための組織」の”ある男”とは、キリストのことになります。
これは、面白くなってきましたよ。
(上画像:下)は、聖女が誰かを抱き泣いているように見えます。
誰かは書かれていませんが、聖女にとって大切な人を亡くした?
「遥か太古、貴方と共に笑い、貴方と共に泣いた。貴方の半身。」
⬆これが、聖女だとすれば、亡くなっている方が、当時のシオンではないでしょうか。
湖(?)のほとりで女性が一人佇み泣いています。
シオンが意識の中でヨアキム会ったとき(パート22)、この場所に立つ彼女に、シオンがKOS-MOSとつぶやくシーンがありましたね。
シオンは彼女が今の自分と同じように、
自分が誰だか分からない
自分が立っている場所が分からない
そのために、孤独に苛まれていることを感じ取り、答えを「一緒に探しに行こう」と呼びかけます。