ゼノサーガの理解を深めたい方におすすめの本(18冊)

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本記事では、僕がゼノサーガを遊びながら読んだ本*を紹介し、おすすめの本や、あまり役に立たなかった本も載せます。

攻略本ではありません

みなさんが、「ゼノサーガを深めたいから本を読もうと思うけど、どの本を読めばいいんだろう?」と思ったときに参考になれば嬉しいです。

世の中に存在する全部の本の中から選んだおすすめ本ではなく、僕の読んだ本をおすすめ順に紹介します。なので、ここに書かれている本がベストとは限りません!
  1. はじめに
  2. おすすめ度 ★★★★★5.0
    1. 【1冊目】『ビジュアル大百科 聖書の世界』月本昭男著
    2. 【2冊目】『飲茶の「最強! 」のニーチェ』飲茶著
  3. おすすめ度 ★★★★4.0
    1. 【3冊目】『善悪の彼岸 (光文社古典新訳文庫)』ニーチェ著
    2. 【4冊目】『ツァラトゥストラは こう言った  (岩波文庫)』(上下巻あり)ニーチェ著
    3. 【5冊目】『力への意志―ニーチェ肉体論』眞田収一郎著
    4. 【6冊目】『図説 ユング―自己実現と救いの心理学』林道義著
  4. おすすめ度 ★★★3.0
    1. 【7冊目】『自我と無意識 (レグルス文庫)』C.G.ユング著
    2. 【8冊目】『新約聖書 福音書 (岩波文庫)』塚本虎二著
    3. 【9冊目】『ヨハネの黙示録 (講談社学術文庫)』小河陽著
    4. 【10冊目】『グノーシス (講談社選書メチエ)』筒井賢治著
  5. おすすめ度 ★★2.0
    1. 【11冊目】『総説カバラー: ユダヤ神秘主義の真相と歴史』山本伸一著
    2. 【12冊目】『ユング思想と錬金術―錬金術における能動的想像』M‐L.フォン・フランツ著
    3. 【13冊目】『この人を見よ (1969年) (岩波文庫)』ニーチェ著
    4. 【14冊目】聖書論 2 〔聖書批判史考 ニーチェ、フロイト、ユング、オットー、西田幾多郎〕清 眞人
  6. おすすめ度 ★1.0
    1. 【15冊目】『創世記(旧約聖書) (岩波文庫)』関根正雄著
    2. 【16冊目】『道徳の系譜学 (光文社古典新訳文庫)』ニーチェ著
    3. 【17冊目】『時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス)』松浦壮著
    4. 【18冊目】『Newtonライト2.0『虚数』 (ニュートンムック)』ニュートンプレス
  7. さいごに

はじめに

「ゼノサーガと本ってどういう関係があるの?」と不思議に思う方がいらっしゃると思います。

ゼノサーガシリーズは、劇中に多くの謎が秘められており、難解な用語が飛び交います。

データベースシステムがあるので、分からない用語を調べることができますが、それでも、物語の核心に触れるため最後まで伏せられている場合や、データベースで説明されない場合もあります。

また、劇中の意味がデータベースに載っていたとしても、作者が「なぜその概念を持ち出したのか?」、「その概念で何を表現したいのか?」といった部分に辿り着くためには、自力で調べるしかありません。

そのため、ゼノサーガプレイヤーは、ゲームの外で情報を仕入れるということが、ゲームを楽しむために重要になってきます。具体的には、ネットの検索フォームに分からない単語を打ち込んでみたり、物語に関係ありそうな本を読んでみたりすることです。

そういった学ぶ楽しさが、ゼノサーガのひとつの楽しさだと思います。

本を読む方法としては、

専門書は高いので、図書館で借りるのがおすすめです。ネットで、図書館の蔵書を調べることができますし、ない場合は取り寄せのリクエストもできます。

購入する場合は、電子書籍版もあるので、紙の本と値段や使い勝手を比べて買うと良いでしょう。

本記事では、5段階の星の数で表したおすすめ度ごとに、本とコメントを添えて紹介します。おすすめ度は単純な内容の善し悪しではなく、初心者向けどうかも考えて決めました。

おすすめ度 ★★★★★5.0

【1冊目】『ビジュアル大百科 聖書の世界』月本昭男著

ゼノサーガの基礎教養として、旧約聖書・新約聖書は押さえておきたいところです。

ただし、素人がいきなり聖書を読むのは、おすすめしません。

事実、聖書なんて生まれてから一度も読んだことがない僕が、意気込んで聖書(和訳)を読んだところ、大失敗。

神や神に選ばれた人物の歴史や奇跡をひたすら読まされることになります。もともと人を楽しませる目的の本ではないですから、興味がないとなかなかしんどいものがあります。

ですが、『ビジュアル大百科 聖書の世界』は、絵つきで初心者向けにわかりやすく説明されているため、まさに聖書を読んだことのない方にぴったりです。

ゼノサーガに関係ありそうな用語や逸話は、本書でもいくつか発見できるので、最低限本書を読んでおけば良いと思います。

ただし、値段が数万円もする上に、大型本なので、図書館で借りることをおすすめします。

『ビジュアル大百科 聖書の世界』は下から2段目。その上に乗っている本が普通サイズなので、かなりデカい。

【2冊目】『飲茶の「最強! 」のニーチェ』飲茶著

ゼノサーガと言えば、副題に冠するニーチェの書名ですよね。

エピソード(EP)Ⅰ「力への意志」、EPⅡ「善悪の彼岸」、EPⅢ「ツァラトゥストラはかく語りき」

上のタイトルの本をいきなり読みたくなるところですが、ニーチェや哲学書初心者がいきなり読むには、やっぱり難易度が高いです。

そこで、最初にニーチェについての初心者向けの解説書を読むことをおすすめします。

僕が読んだのが、上の本、ニーチェ初心者の女の子とボケとツッコミをしながら解説が進んでいくスタイルの本で読みやすい!

しかも、ニーチェの重要な概念をしっかり押さえています。なにより、著者の飲茶さんは、オタク心をつかむ文章を書かれるので、好き。

本書以外にも、初心者向けの哲学書を書かれているのですが、そちらも面白いです。

おすすめ度 ★★★★4.0

ニーチェの入門書を読んだあとに、ゼノサーガ関連のニーチェ本を読んでいきましょう!

ニーチェ本を読む順番は、好きな順で良いと思いますが、書かれた順はゼノサーガの副題の順とは逆で書かれています。

副題の本のおすすめの読む順番は、

『善悪の彼岸』⇨『ツァラトゥストラはかく語りき』⇨『力への意志』
です。

【3冊目】『善悪の彼岸 (光文社古典新訳文庫)』ニーチェ著

EPⅡの副題「善悪の彼岸」です。

「力への意志」や「ツァラトゥストラ」よりも「善悪の彼岸」の方が読みやすいと思います。

なぜなら、善悪の彼岸は難解なツァラトゥストラをわかりやすく伝えるために書かれた本だからです。

なにより、kindle unlimited会員なら無料で読めますし、普通にkindle版を購入しても1000円ぐらいなので、お手頃です。

【4冊目】『ツァラトゥストラは こう言った  (岩波文庫)』(上下巻あり)ニーチェ著

EPⅢの副題「ツァラトゥストラはかく語りき」です。言葉尻はちょっと違いますが、翻訳者の訳し方の違いですね。

本書は、正直言って難解です。ドラクエ3で言うと、アレフガルド級です。(たとえが古い)

しかも、上下巻2冊あるときた。

本書は、聖書の文体をニーチェがもじって書いた、いわゆるパロディの趣向があります。だからこそ、ひたすら詩のような文章が続き、聖書的な言い回しがなされています。

なので、聖書に慣れていない日本人にとっては、わかりにくさが倍増。

僕は、”生きるのが辛くて、マジで哲学の力を欲していた時期”に本書を読んだので、飢えた獣のような勢いで読めましたが、そうでない場合は、

「この本を読めたら、ご褒美に高級ステーキを食うんだ」くらいの気持ちで、読まないとゴールできないかも知れません。

ただ、本書は、善悪の彼岸や力への意志より前に書かれたニーチェの真髄の本であり、ゼノサーガの理解のためにも重要です。

【5冊目】『力への意志―ニーチェ肉体論』眞田収一郎著

EPⅠの副題「力への意志」です。

本書の注意点として、本書は「力への意志」の訳書ではなく、解説書です。なので、原文(和訳)を読みたい方は、『ニーチェ全集〈12〉権力への意志』(上下巻あり)を読むと良いでしょう。

とは言え、ゼノサーガプレイヤーが知りたいのは、原文ではなく、「力への意志ってどういう意味なのか?」というところですよね。ですので、本書で十分だと思います。

本書では、善悪の彼岸など他の著書を引用していることが多いので、ニーチェの書をある程度読んだあとに読まれることをおすすめします。

あと、値段が高いので、図書館で借りることを推奨します。

【6冊目】『図説 ユング―自己実現と救いの心理学』林道義著

ニーチェの書を三冊紹介したあとに、なぜと思われるでしょうが、

ゼノサーガにはユングの用語も登場するので、ニーチェだけでなくユングの書も重要です。

高橋哲哉監督もひもといてみてねと言っています。

ですが、ニーチェよろしくユングもいきなり心理学の書を読むと、悶絶してトラウマになってしまうかも知れないので、まずは、図説でユングに親しんでおくと良いでしょう。

本書は、ユング心理学を解説した本というより、ユングの生涯と思想の原点について書かれた本です。

「心理学を知るのにわざわざ、ユングの人物像を知る必要があるの?」と思われるかも知れませんが、その人がどんな生涯を送って、過去にどんな経験をしたことがその思想を生んだかがわかると、いざ心理学を学ぶ段になってからの楽しさが違います。

たとえば、知らないアーティストの曲を聴くのと、プロフィールをよく知っているアーティストの曲を聴くのでは違いますよね。

おすすめ度 ★★★3.0

【7冊目】『自我と無意識 (レグルス文庫)』C.G.ユング著

図説を読んだあとは、ユング心理学の入門書。

入門書と言えども、読んでみると、なかなかに難解です。

ユング心理学の基本的な用語について学べます。ただし、解説されていない用語もあるので、本書だけでは不足です。

僕は、入門書はこれしか読んでいないので、他の入門書と比較して良さそうなものをお読みください。

【8冊目】『新約聖書 福音書 (岩波文庫)』塚本虎二著

新約聖書。キリスト教徒が聖書と呼んでいるもののうちの福音書、キリストの生と死、起こした奇跡のお話です。

ゼノサーガの理解には、聖書の原文(和訳)も欠かせません。

福音書には、書いた人物によって異なる4つの福音書があります。
マルコによる福音書
マタイによる福音書
ルカによる福音書
ヨハネによる福音書

福音書は、全部読むというより、ゲーム中で、「おやっ、これは聖書かな?」と思ったときに、辞書を引くように読むのが良いでしょう。ゼノサーガで参考にされているのは、1種類だけなので、どの福音書からとってきているんだろうと、発見するのも楽しみのひとつです。

また、ゼノサーガ関係なく、福音書の内容を知っておくと、小説などでキリストや聖書が引き合いに出されたときに、理解できるので、教養としてもおすすめです。

【9冊目】『ヨハネの黙示録 (講談社学術文庫)』小河陽著

新約聖書の最後の聖典。ヨハネが書いた世界の終末像について書かれています。

こちらも、福音書と同様に、辞書引きの要領で、「ぐっ、この邪悪な感じは、黙示録か?」とオーラを感じ取ったときに、探してみると良いでしょう。

【10冊目】『グノーシス (講談社選書メチエ)』筒井賢治著

ゼノサーガの謎のひとつ「グノーシス」。

本書は、グノーシス主義の入門書で、多種多様に枝分かれしたグノーシス思想を整理し、「グノーシス主義とは何か」を初学者に誤解させないように丁寧にまとめられています。

ネットでグノーシス主義を調べると、訳が分からない上に、勘違いしやすいので、はじめから大人しく本を読んだ方が正解です。

全部通して、じっくり読むよりも、ざっくりパラパラと読んでグノーシスの概観をつかみましょう。

おすすめ度 ★★2.0

【11冊目】『総説カバラー: ユダヤ神秘主義の真相と歴史』山本伸一著

「カバラーって、ゼノサーガと関係あるの?」と思う方は、なぜ関係あるのか調べるところからがゼノサーガの冒険です。

いや、非常に重要です。だって、ゾハルの元ネタですから。

カバラーは、ユダヤ教の神秘主義思想です。なぜ神秘主義思想かと言えば、このカバラーの思想はユダヤ教の中でも正統派ではなく、異端派に属するものだからです。

ネットでカバラー思想について調べると、オカルトチックな情報ばかり出てくるので、怪しい情報をつかまされる前に本書を読みましょう。

注意点としては、本書を読む前に、旧約聖書やグノーシス主義の知識が多少必要になるので、それらの本を読んだあとに読むことをおすすめします。

本書も高価なので、図書館で借りることを推奨します。

【12冊目】『ユング思想と錬金術―錬金術における能動的想像』M‐L.フォン・フランツ著

これは、とってもよみにくい本です。

にも関わらずおすすめしたのは、ユング思想と錬金術はゼノサーガの必須履修科目だから。

文章の読みにくさとは裏腹に、得られるゼノサーガ知識は少なくありません。

ユングと錬金術の本は他にもあるので、お好みのものをどうぞ。

本書は、ユング心理学の入門書と聖書、グノーシス主義の知識が要ります。

【13冊目】『この人を見よ (1969年) (岩波文庫)』ニーチェ著

本書では、「ツァラトゥストラ」、「善悪の彼岸」をはじめ、自身の著作への回顧がされていることと、「生への意志」、「曙光」などの代表的な概念を一望できます。

というわけで、ツァラトゥストラや善悪の彼岸、力への意志を読みながら、知識の補強剤として読むことができます。

さらに、個人的には、ニーチェの書の中で本書が一番分かりやすく感じたので、もしかすると、本書を最初に読むのもありかも知れません。

【14冊目】聖書論 2 〔聖書批判史考 ニーチェ、フロイト、ユング、オットー、西田幾多郎〕清 眞人

ニーチェやユング、フロイトが聖書をどのように捉えていたかを分析した本です。

本記事で挙げた各入門書を読んだあとに本書を読むと、知識同士が結びつき理解が深まるでしょう。

なにより、著者の文章が明瞭で読みやすいこともおすすめの理由です。

おすすめ度 ★1.0

ここからは、余力がある方向けの本を紹介します。

【15冊目】『創世記(旧約聖書) (岩波文庫)』関根正雄著

旧約聖書の始まりの物語。ユダヤ教徒にとっては、旧約聖書が聖典です。

「ビジュアル大百科 聖書の世界」を読まれた方であれば、ゼノサーガを理解する上で、旧約聖書まで読む必要はないと思いますが、旧約聖書の知識が他の書籍の理解に役立つので、読んで損はないでしょう。

アダムとイヴやノアの方舟の話は有名ですよね。

続編に『ヨブ記』、『出エジプト記』があります。

僕は、そこまでは読めませんでした

【16冊目】『道徳の系譜学 (光文社古典新訳文庫)』ニーチェ著

「善悪の彼岸」の続編的著作。

ニーチェをより深めたい方、ルサンチマンを知りたい方におすすめ。

科学至上主義の現代人が読んでも、ハッとさせられるところがあります。

【17冊目】『時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス)』松浦壮著

ゼノサーガは超科学SFですから、科学への好奇心を引き出すのも魅力の一つですよね。

その一環で読んだ本です。

本書を読んで、まさか「エーテル」の歴史と概念がわかるとは、思いも寄りませんでした。

ゼノサーガプレイヤーの多くが戦闘中に、「エーテルってなんだよ」ってツッコミを入れていると思います。(もしかして、僕だけ?)

そんなプレイヤーも本書を読めば、安堵すること間違いなし。

エーテルを学ぶために読むというより、純粋に科学雑誌を楽しむ気持ちで読むと良いでしょう。

【18冊目】『Newtonライト2.0『虚数』 (ニュートンムック)』ニュートンプレス

ゼノサーガで出てくる用語「虚数」

正直言って、虚数についてわかったところで、ゼノサーガの理解が深まるかというと怪しいところですが、訳の分からない言葉を分からないまま放置しておくのも後味が悪いですよね。

本書は虚数について、最も初心者に分かりやすく書かれた本だと思います。

ゼノサーガで虚数という言葉を使ったのは、こういう理由なのかなーと頷きながら読みました。

関係ないですが、ニュートンは大人の絵本として面白いですよ。


【読んだけどおすすめ未満の本】

『赤の書 ―The“Red Book”』C・G・ユング著

理由:デカい。上級者向け。

『ユダヤ人の起源: 歴史はどのように創作されたのか (ちくま学芸文庫)』シュロモーサンド著

理由:ユダヤ人と聖地についての実情を学ぶには、珠玉の本だが、ゼノサーガプレイヤーにはここまで求められていないと思う。

『NHK「100分de名著」ブックス ニーチェ ツァラトゥストラ NHK「100分de名著」ブックス』西研著

理由:100分de名著の本は、初心者に分かりやすいです。多角的にニーチェを見たいなら、読んでも良いかも知れません。

さいごに

ゼノサーガを遊んでいると、用語が現実に存在する言葉だと気づく瞬間があります。

元ネタを知りたいと思い、ネット上で調べても初学者にはちんぷんかんぷんで、仮にそれらしい情報にたどり着いたとしても、信ぴょう性が怪しかったりします。

僕は、全力でゼノサーガの世界への理解を深めたいと思い、本を読むことにしましたが、Amazonで検索してもたくさんの本が出てきて、どの本を読んでよいやら路頭に迷いました。

なので、これから本を読もうと思う方のために、僕が実際に読んだ本の中で、おすすめの本を紹介させていただきました。

みなさんが本を探す際に、参考になれば幸いです。


【ゼノサーガレビュー】

本を読み、調べ、物語を考察する楽しさをレビューにまとめました。

「ゼノサーガ」シリーズレビュー[物語の難解さが生み出す遊びの楽しさについての考察]
ゼノサーガは、コントローラーを動かすことだけがゲームを遊ぶことではないと教えてくれた。 ゼノサーガシリーズは宇宙を舞台にしたSFドラマRPGであり、三部作からなる長篇作品である。2002年にエピソード(EP)I...

 

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