とんぱち娘マイ・メイガスとどんぱち騒ぎになったものの、エルザで船長やアレン君たちと無事再会を果たす。しかし、KOS-MOSはコアを破壊されており、開発者のケビン亡き今、KOS-MOSを直せる者は誰もいなかった。
永遠の連環
シオンたちが空間転移しているとき、デュランダルではJr.たちの捜索を必死に行っていた―
しかし、メリィやシェリィはJr.らの状況を知るよしもなく、艦内ではメリィの関西弁、ではなく謎の地方星系言語らしきもの(公式設定)が飛び交っています。
そんな中、突如連絡が入ります。
メリィは、ちび様かと思いきや、
ユリの伝えてきた要件は、
連邦政府がミクタム宙域に侵攻することになった。
本作戦では、ディミトリ・ユーリエフがメルカバを投入する。
これは、連邦政府が交戦中のオルムスに対して行っている軍事作戦の一環と考えておかしくありませんが、ユリは裏がある!と言います。
ユリ『モモに残されていたY資料の断片に気になる記述があったの。』
移民船団(オルムス)がロスト・エルサレム(地球)を脱出する前に持ち出していたあるモノ、
「ツァラトゥストラ」
それが何かは解っていないということです。
本作の副題であるツァラトゥストラというフレーズが初めて飛び出しました!
永遠の連環と表記されていることから、やはり、ニーチェの永劫回帰の概念をモチーフにしていそうですね。
そして、ディミトリはY資料を手に入れているので、ツァラトゥストラの存在を知っている。
つまり、ユリはミクタム侵攻の真の狙いはツァラトゥストラであると考えているのです。
ユリはディミトリの暴走を止めて欲しいと言いますが、肝心のJr.たちがいないことにはどうしようもありません。
これは、あとでディミトリとシオンたちがガチンコ勝負をすることになりそうですね!ただ、シオンたちはしばらく身動きが取れないような気がします。
真相
KOS-MOSの有様に泣きはらし、眠りについたシオンは、夢を見ます―
古教会の映像が流れ出し、
どこかで見覚えのあるシーンですね。
ジンとモモのセリフが少年に置き換わっています。
本来、シオンたちはこの時代にいないはずなので、幼少期のシオンの記憶にもとづいた実際の過去ということですね。
シオンたちがバージルを運んだときには、好感度マイナス100万点の悪態をついた少年ですが、実際にはフェブロニアの決意に折れて少年がバージルを治療したようです。
しかも、この時少年は特に抵抗を見せるでもなく、あっさりフェブロニアに同意しています。
シオンたちが訪れたときは印象が最悪だった彼ですが、本当は人情深い一面があるのかも知れません。
少年の態度を頑なにしたのは、よそ者のシオンたちに対する敵対心や、
自分とフェブロニアの間に他人が割り込んできたのが面白くなかったというのもあるでしょう。
自分と親しい人の間に突然部外者が入ってきて、かき乱されたらイラッとくるのは分かります
宇宙崩壊!?
シオンが目を覚ますと…モモ可愛い。
モモのこの座り方、そして顔の高さ、膝の角度、これは強者!
モモによると、ガンルーム*でハカセから話があり、皆集まっているようです。
ガンルーム
シオンがガンルームの手前まで来ると、中から声が―
Jr.『アニマの器が無いって!?』
ハカセによると、E.S.の動力炉であるアニマの器がなぜか忽然と姿を消してしまったらしい。
そして、ハカセはさらにヤバいことがあると言います。
いつもながらJr.のリアクションに同調したところで、ハカセの理論を説明すると、
自分たちは本来この世界にあってはならない存在である
それにより、潜熱エネルギーが蓄積される
対処法として、
潜熱エネルギーを固着して、時空連続性に干渉することができれば元の時代に戻れるかも知れない
と提案します。
しかし、これは理論的には可能だけど、無理☆ということで、「超理論が飛び出したけど無理なのね」という謎の安心感に、
もちろん胸を撫でおろせるわけがなく、内心「ほほほ・・・ほほっ・・ほほぅ」状態。
超理論はともかく、タイムトラベルもの定番の、“過去に干渉したら大変なことになるよ”というのを本作では、科学的に表現して“シオンたちが存在するせいで熱エネルギーの量が実際の未来と帳尻が合わなくなるよ”と言っているんですね。
科学はSFの真骨頂!この設定はセンスが良い!
うーくんが言うには『いいかい?ハカセは普段デタラメだけど、たまにはまじめなことを言っているんだよ!』
頑張れ世話女房
シオンは反応がないKOS-MOSに向かって、語りかけています―
シオン
『あなたはもう、目覚めてはくれないの?』
『おはようと、言ってはくれないの?』
以前KOS-MOSを奪還したときに、シオンが”おはよう”と呼びかけ、KOS-MOSが”おはようございます”と返事しましたが、シオンは決まってこのやりとりをします。”おはよう”とKOS-MOSと言葉を交わすことにシオンの中で特別愛着があることが分かります。
そこへ、アレン君がやってきて、シオンとこの世界についての考えを議論します。
15年前にミルチアで起こった悲劇*。それがあと数日で起ころうとしています。
シオンは『過去を変えたいと思わない?』と言いますが、
アレン
『そりゃ、僕にだって変えたい過去は山ほどありますよ。』
『―むしろ そういう考えを持つ方が普通じゃないでしょうかね。』
『後悔しない人間なんていない。』
『誰だってやり直せるものならやり直したいと思っているんじゃないですか。』
それでも、この世界に干渉するべきじゃないとアレン君は理性的に諭します。
そんなアレン君の言葉はシオンの右耳から左耳にしっかり抜けていったようで、
シオン『そうね、気分転換にちょっと街の様子を見に行ってくるわ。』
と何が「そうね」なのか全く分からない返しに、アレン君たじたじ
スタスタと出口に向かって歩いて行くシオンを追いかけ、アレン君は忠告しますが、
シオンは『告げ口してもいいのよ?』とピシャリ。
そんなことを言われたら、世話女房アレン君としては覚悟を決めざるを得ません!
『あ、ま、待ってください。僕も行きますよ。』というアレン君に、シオンは『いいわよ。』(OKではなく、結構ですの方)と言い、出て行ってしまいます。
漢アレン君が渾身の決めゼリフを吐いたものの、アレン君のセリフは空を斬る!
2~3時間で戻るって、絶対戻れない奴ですね!
ちょっと、出かけてみると
シオンとアレン君が街に向かって歩いていると、あさっての方向を向いたU-TIC機関のトレーラーがあり、傍に人が倒れています。
別の車が駆けつけるのを見て、シオンたちは茂みに身を隠します。
その車から現れたのは、なんとシオンの父親、スオウ・ウヅキ。
スオウがU-TIC機関の監察官長*をしていたことは、ドクトゥスの報告ですでに聞いていましたが、U-TIC機関の関係者だったというのは本当のようですね。
この車は、どうやら連邦軍に襲撃されたようです。
スオウのU-TIC兵に淡々と命令する姿や「死んだレアリエンは焼却させる」という言動から、冷酷な印象を受けます。
スオウたちが去ったあと、ふたりは事故車を調査します。
車内で死んでいるのは戦闘用レアリエンで、車外で死んでいるのはレアリエンのコーディネーターのようです。
すると、シオンは、アレン君のコネクションギア*を借りて、コーディネーターを調べ始めます。
アレン君はシオンに何をしているのか尋ねると、シオンは二人のIDを偽装すると言い出します。
さすがシオン…ヴェクターにスパイ活動しているだけのことはあります。昔は純真だったシオンも随分と悪くなったもんです。
そして、『―中に 予備の制服も置いてあるわね。』と言い、
シオンは車に入りしばらくすると―
メガネ主任現る!
馬鹿な!…インテリ戦闘力53万だと!?(適当)
ゼノサーガⅢでメガネを失ったシオンに奈落の底に叩き落された、メガネシオン好きのゼノサーガファンを歓喜させる、にくい演出!製作者、できる!
…でも、僕はメガネかけてないほうが好きです。
シオンは、父スオウとU-TIC機関の関わりを調べに行くと言い出し、父の向かった方角にあるラビュリントスを目指します。
かわいそうに、吹き出しの顔の9割が驚いた表情になっているアレン君に対し、構わず突っ走るシオン。
シオン『一緒に来るつもりなら、アレン君も早く着替えて』
…がんばれ、アレン君!
次回【パート19】
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