ゲームは目に悪いのか調べてみた【論文等】

『ゲームは目に悪い』

こんなフレーズを良く耳にするのではないでしょうか。

僕自身ゲーム少年だったので、親から「ゲームばっかりしてると目が悪くなるよ」と言われてきたものです。

 

確かにゲームと言えば、ゲーム画面の「強い光」、「激しい動き」など目に悪いと言われれば、そうかな。と思います。

しかし、30歳になる今の今まで、

  • 暗い所でゲームする
  • 近距離で画面を長時間見続ける

など、目を酷使する人生を送ってきた僕に関して言えば、まったく視力が変わらないので、

ネットで見る「ゲームは目に悪い」と言った情報に、「本当?」と常々疑問に思っていました。

 

そこで今回、『視力の低下』についてネットや学術論文を調査してみたところ

「ゲームは目に悪い」と言うのはあながち間違いではないが、不適切な表現だと感じました。

正確に言えば、ゲームが視力の(慢性的な)低下を引き起こすという報告はない。

はじめに

本記事では、調べる中でタメになったことを皆さんにお伝えできればと思います。

調べてみると、ネット上には嘘もあるものの、ちゃんとしたところにはちゃんとした情報が載っているということが分かりました。

僕はあくまで素人ですので、目の病気に関する専門的な話は、

日本近視学会日本小児眼科学会などの関連学会のサイトや、眼科関連商品を扱ったサイトを見ていただくのが一番だと思います。

特にメガネブランド『JINS』のサイトが分かりやすくまとめられていると思いました。

<こどもの近視情報サイト:https://healthcare.jins.com/memamoru/

JINSの回し者ではありません。
が、ブルーライトカットメガネは2度買いました。

目に悪いって?

『目に悪い』という表現をよくしますよね。

しかし、これは「目が疲れる」ことを指すのか「視力が下がる」ことを指すのか分かりません。

調べる前は、「目が疲れすぎると視力が下がる」と思っていたので、もしかすると同じように混同している方も多いかもしれません。

目が疲れると視界がぼやけることがありますが、これは「仮性近視」という一時的なもので、目を休めれば元に戻ります。

なので本記事では目の疲労は問題にせず、視力の低下を取り上げます。

 

ひとくちに『視力の低下』と言っても様々なパターンがあることを知りました。

まず、視力が低下する病気としては「近視」「遠視」など種類がありますが、

本記事では「近視」に的を絞ります。理由としては、次の2つがあります。

  • 近視の子供の増加が問題となっている。
  • ゲームも関係するかもしれない。

近視の増加について

【文部科学省の調査結果】

幼稚園から高等学校のいずれも「裸眼視力 1.0 未満の者」の割合が過去最高となり、ニュースでも取り上げられました。

学校保健統計調査
検索

【世界の動向】

世界各国で近視の割合が増加しており、特に日本を含めた東アジアで著しく増加しています。

なんと東アジア人は白人の2倍以上近視の人の割合が多い*1という衝撃の事実が判明。

そのため近視に関する論文には中国のものが多くありました。

近視の原因は遺伝と環境

近視の原因は遺伝と環境であることが分かっています。

そのうち、遺伝の要因が50~90%以上*2あると報告されています。

じゃあ、ほとんど遺伝だけと考えて良いかと言えば、そんなことはありません。

理由としては、近視の人の数は短期間に急激に増加しているため、これらの変化が遺伝によって起きているとは考えにくいためです。

環境の要因とゲーム

環境の要因として

モノと目の距離が近い「近距離の作業」が近視の原因と考えられています。

例えば、「読書」「過度な勉強」「近距離作業の労働」が近視の発生に関係すると報告されています。

それに対し、テレビ、ゲーム、パソコン、スマホなどの影響は今のところ分かっていません。

しかし「近距離の作業」が問題だとすれば、スマホなどの「近い距離で長時間モノを集中して見る」作業現代の近視の増加に関係していると考えるのが自然です

ですので、「ゲームが視力低下を招くか」は分かっていないものの、その可能性はあります。

ただし、ゲームは現代生活の数ある「近距離の作業」のうちのひとつに過ぎず、ゲーム画面の光や映像が視力を下げるという根拠もありません。

つまり「ゲームは目に悪い」と言うのは間違いで、「画面に近づいて長時間ゲームをしたら目に悪い」と言うのが正しいでしょう。

 

往生際の悪い僕は、

読書や勉強は30cm程度(自分の場合)の至近距離で行うため、さすがに近いとは思いますが、テレビを2mの距離(我が家のリビング)で見る場合は、あまり問題ないのではと思ったりします。

 

なので、

皆さんには積極的に大型テレビでゲームをしてもらって、

母親/奥さんに「わざわざ大きいテレビでゲームして!余計目に悪いしやめなさい」と言われたら

(チラッ)一瞬振り向き、画面に目を戻す

「母さん。この前「近視の児童が増えている」というニュースを見て、僕は変わったんだ。OODAループ*を知っているかい?まずは自分の部屋の小型テレビを観察した。そして小型テレビでゲームをすると、画面に近づきすぎて近視になりやすいという仮説を立てたんだ。だから画面から離れてゲームのできる大型テレビを使うことに決めたんだよ。そして今僕はゲームをしている。文句あっか。」

*(何の関係もない)ビジネス思考法

と言えば

「まぁ、うちの子/夫は時事問題の勉強も熱心な上に、ビジネス思考もできるなんて将来有望だわ。好きなだけゲームしてっ」

となるに違いありません。

 

いやいや、それだけじゃなく

「父さん。うちのテレビじゃ1mしか離れられないから、もっと大きいテレビ買って!

「パソコンの画面にウィンドウ2つ並べると小さくって、顔を近づけないと見えないからデュアルモニターが必要だと思うんだ

「スマホのゲームをするときタッチ操作じゃ画面から離れられないから、無線のスマホコントローラーと、ついでに大きめのタブレットがあれば僕の視力は安泰なんだけどなー」

と、身の回りの環境を整えるために声をあげるときが来たのかも知れません。

そして、最後に「あっ、もちろん温存した視力は勉強に使うよ」と言えば、「よし、分かった!勉強頑張ってね」となることでしょう。

※あくまで個人の考えなので本当のことは眼科医に聞いて下さい

近視を防ぐには

近視を増加させる環境要因がある一方、反対に減少させるものもあります。本記事では近視を防ぐ2つの方法を取り上げます。

1.外で過ごす

子供達が外で過ごす時間を増やすことで、近視の割合が低下したとの報告が複数あります*3・4・5

また、光を見ることで近視を防ぐ効果があることが分かりました。

これは日光を目が取り込んだときに目の網膜でドーパミンという化学物質が作られることによるとの説が有力です*6

これらのことから裏を返せば、ライフスタイルの変化により子供が外へ出なくなったことが近視の増加に影響しているとも捉えられます。

小学生の頃、わざわざ外へゲームボーイ(携帯ゲーム)を持っていき遊んでいた僕は正しかったことが証明されました。※たぶんこれは目に良くありません。

2.バイオレットライト

日光に含まれるバイオレットライト(紫光)に近視の進行を遅らせる作用があるという報告があります。*7

この手の話は眉唾ですが、実際にJINSでは「JINS VIOLET」というブルーライトと紫外線をカットし、バイオレットライトを透過させるレンズを販売しています。

もう一度言いますが、JINSの手の者ではありません。
でも、JINS VIOLET欲しい。

最後に

ゲーマーは目が命であり、視力の低下は最も恐れるところではないでしょうか。

ゲームと目に関する話題で言えば、ゲームは目に悪いという俗説だけでなく、

  • ブルーライトによる目のダメージ
  • アクションゲームをプレイすることによる視力の上昇があります。

しかし、前者は視力ではなく目の疲労や睡眠の問題、後者は視力とありますが一般的な視力ではなく、認識能力とでも呼ぶ方が適切でしょう。

現在それらの情報に惑わされ、なにがなんだか分からない状態でした。

そのため、今回「ゲームと視力の低下」の関係だけでなく、視力の低下ってどういうことか、ゲーム関連の視力の話題をどう捉えるべきかが分かり、久しぶりに意義のある記事を書いたなという実感がありました。

いつもマジメに記事を書いてますので、今後ともよろしくお願いします!

自分の子供には、近くでモノを見ることばかりでなく、外で遊ぶ楽しみを作ってあげたいと思います。


【参考論文】

1.Holden, B.A.; Fricke, T.R.; Wilson, D.A.; Jong, M.; Naidoo, K.S.; Sankaridurg, P.; Wong, T.Y.; Naduvilath, T.J.; Resnikoff, S. Global Prevalence of Myopia and High Myopia and Temporal Trends from 2000 through 2050. Ophthalmology 2016, 123, 1036–1042.

2.Wojciechowski, R. (2011). Nature and nurture: the complex genetics of myopia and refractive error. Clinical genetics, 79(4), 301-320.

3.Rose, K.A.; Morgan, I.G.; Smith, W.; Burlutsky, G.; Mitchell, P.; Saw, S.M. Myopia, lifestyle, and schooling in students of Chinese ethnicity in Singapore and Sydney. Arch. Ophthalmol. 2008, 126, 527–530.

4.Wu, P.C.; Tsai, C.L.; Wu, H.L.; Yang, Y.H.; Kuo, H.K. Outdoor activity during class recess reduces myopia onset and progression in school children. Ophthalmology 2013, 120, 1080–1085.

5.He, M.; Xiang, F.; Zeng, Y.; Mai, J.; Chen, Q.; Zhang, J.; Smith, W.; Rose, K.; Morgan, I.G. Effect of Time Spent Outdoors at School on the Development of Myopia Among Children in China: A Randomized Clinical Trial. JAMA 2015, 314, 1142–1148.

6.Ashby, R. S. & Schaeffel, F. Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 51, 5247–5253 (2010).

7.Torii, H.; Kurihara, T.; Seko, Y.; Negishi, K.; Ohnuma, K.; Inaba, T.; Kawashima, M.; Jiang, X.; Kondo, S.; Miyauchi, M.; et al. Violet Light Exposure Can Be a Preventive Strategy Against Myopia Progression. EBioMedicine 2017, 15, 210–219.

トップへ戻る