ラビュリントスに潜入(押し入り)したシオンたちは、施設内でヨアキムの姿を目撃する。そして、モモはヨアキムの真実を知る。
目撃
ラビュリントスを散策していると、ケビンとスオウが部屋から出てくるのを目撃します。
シオンは彼らが去ったあと、あとを追おうとしますが、思い直し、彼らが出てきた部屋の中へ、
モモがデータを調べていると、そこに驚くべき名前を見つけシオンに呼びかけます。
シオンは「母が信じていた人の手にかかって犠牲になっている ―」
と、嫌というほど分かってるという風に返事しますが ―
シオンがモニターを見に行くと、
シオン『シオン・ウヅキ ―!』
『そんな?どうして私の名前が!?』
シオンも、知らないうちにゾハルの実験に利用されていたということでしょうか。
自分の名前が被験者リストに載っていることに驚いたシオンは、兄ジンが事情を知っていると疑い、詰め寄りますが、なぜかジンは答えようとしません。
ジンにも言えない事情があるようですが、黙っていることはシオンにとってあまりに酷じゃないかと思いますよね。
「もったいぶらずに、早く教えてよ!!」という気持ちを、常にプレイヤーに味あわせてくれる本シリーズをプレイしている僕には、シオンの気持ちがよく分かります!理由は違うけど。
そんな中、スコットクンは持ち前のマイペースを発揮して、背後で繰り広げられているゴタゴタに1ミリも気を取られずにハッキング(?)をしていると、
部屋の奥に隠されていたモノが映し出されます。
シオン『これ ― 母さんを殺したレアリエンじゃない ―。』
シオンの母は、ミルチア紛争時、このラビュリントス内でレアリエンに殺されます。
どうやら、そのレアリエンはここで開発されていたもののようでした。
一般的なレアリエンとはだいぶ印象が違って、グロテスクな見た目をしていますね
シオンは、ケビンがこのレアリエンを開発したことにより、間接的に母を殺したという事実にショックを受け、部屋を飛び出そうとします。
ジンはシオンを引き止め、「作戦を中止するか」と聞くと、
シオンは平静を取り戻し、「このチャンスを逃したらあとはない」と意志を持ち直します。
シオンにとって、“父や恋人の裏切り、自身の知られざる過去など”心を踏みにじられる事実が次々と明らかになっていき、精神的に追い詰められていて当然というところですね。
この先どれほどの試練がシオンを待ち受けているのでしょうか。
目撃2
ラビュリントスで暴れまわっているうちに、モモが新必殺技ギルティーレインを覚える!!
ギルティーレイン
『モモたちの邪魔をしないでください!』
マシン系の敵が多く出現するということもあり、弱点の雷属性プラス全体攻撃ということで、一発で敵を殲滅できる強力な必殺技!
これは、、、強カワイイ!
さらに、施設の奥へ入りこむと、オメガの格納庫に出ました。
これが、part9で登場したオメガ・レース・ノワエの元となった、プロト・オメガです。
そこには、父とマーグリスそしてケビンの姿が。
なんと、スオウと彼らはグルだったことが分かりました。
~そして、ここから先に会話が非常に重要なんだけど、約5分間にも及ぶ長談義~
ここで、僕の心がポッキリ折れる!!
「読者の皆さんの理解がしやすくなるようにまとめます(にっこり)という方便を言え!」と囁く悪魔と「いいや、丁寧かつ細やかに綴るのだ!」と励ます天使が戦った結果…
皆さんの理解がしやすくなるようにまとめました(白目)
⇨ロスト・エルサレム消失時に、神の遺産は宇宙に散り散りになったとのこと。
もともとゾハルとアニマの器はひとつになるはずだった。
⇨??(謎)
ゾハルを制御するためには、レメトゲン(ゾハルの制御プログラム)を用いアニマの器からU.M.N.を介して人の意思を伝える必要がある。
上は、同時にウ・ドゥと接触を起こす。
ウ・ドゥは人の恐怖を顕在化するため、人間への影響を抑えるためにレアリエンを仲立ちさせる必要がある。
⇨もしかして、ウ・ドゥとの接触は意図しない、余計なもの?
この件に、ヴェクターが非公式で協力をしている。
⇨つまり、ヴィルヘルムが手を貸している。
上の会話から、マーグリスはかねてから、ハインライン卿の指示で動いていたようです。
つまり、彼らのバックにハインライン卿がいるということですね。
フェブロニアについて
そして、ケビンのこの発言。
教会での一幕では、フェブロニアに対して、不器用ながらも好意があるのかと思っていましたが、ここでフェブロニアを消耗品発言しています!
ということは、バージルの治療に不平を言っていたのは、連邦兵にフェブロニアを傷つけられたくない、ただそれだけのためだったということになります。
少しでも、彼に良心があると思った僕がバカでした。
好感度マイナス100万点どころか、もはや虚数レベル
ウ・ドゥについて
スオウ『人は他者を拒絶する。自己の存在を否定された人は孤独に支配される。』
ここで、人間の一番の恐怖は孤独だと言っています。
確かに、孤独は消滅より怖いというのは理解できます。消滅は一瞬の苦しみですが、孤独は生きている限りひたすらに苦しみ続けなければなりませんから。
スオウの発言は、何か、彼がまさにそのことに苦しんでいるような、そんな印象を受けます。
ひょっとしたら、スオウの妻は、外界から閉ざされた孤独の世界に囚われているのか、あるいは、スオウ自身、妻が昏睡状態にあることによって孤独に苦しめられているのか。など、想像してしまいます。
そして、話を聞いていたシオンは父の裏切りの揺るがぬ証拠を目にして、声を上ずらせます。
アニマの器
その奥へ行くと、開けた空間に巨大なケージが並んだ部屋に出ました。
意気揚々と進み出るハカセとスコットクン。遠足気分か!!
シオンによれば、どうやら、このケージにアニマの器が収められているらしい。
ハカセが『ほいっほいっ ほいっほいっ ほいっと』やると、いとも簡単にケージを開放することができました。
さすがハカセ、技術力だけは一流です!
中にあったのは、アニマの器、というより、アニマの器が搭載されたE.S.でした。
KOS-MOSいわく、E.S.12機分のケージがあるらしい。
E.S.の名前は、実は、旧約聖書に基づいており、神ヤハウェに天啓を受けた人アブラハムの孫、ヤコブの12人の子供の名前に由来しています。ただし、各機の設定は旧約聖書の伝承とは関係なさそうです。
<参考:岩波文庫.『旧約聖書 創世記』>
各機の搭乗者は、次の通りです。
シメオン…白の外套者
ディナ…シオン、KOS-MOS(ケビン建造)
ゼブルン…ジギー、モモ
ルベン…ジン
レビ…マーグリス
イサカル…ペレグリー
ガド…リヒャルト(今作未出)
ヨセフ…ヘルマン(今作未出)
ダン…ヴォイジャー(E.S.は未出だけど、データベースでネタバレ)
ナフタリ…バージル
ユダ…赤い外套者(E.S.は未出だけど、データベースでネタバレ)
アシェル…ケイオス、Jr.
これを聞いたシオンは、『ちょっと待ってよ どういう事』と言います。
というのも、E.S.というのは、ヴェクターで開発されたもののはずで、普通に考えるとU-TIC機関にあることはおかしいのです。
ですが、ジンは先程のマーグリスらの会話でヴェクターが協力しているとの話があったことから、ハイアムズ社(移民船団系の企業)のハインラインとヴェクターのヴィルヘルムが裏で取引していたのだろうと読みます。
ということは…え!え!えぇ!?悪い奴らみんなグルだったの!?(ディミトリ・ユーリエフ以外)
つまり、ミルチア紛争というのは、表では移民船団系科学者(ヨアキム)の暴走ということになっているけど、裏ではみんなしてゾハルを狙って、やりたい放題やってたってこと!?
みんな自分のE.S.で出撃しようと準備している中、なぜかE.S.アシェルのアニマの器だけがなくなっており、Jr.はハカセに不平を言います。
ハカセとスコットクンは、アシェル用に別のリアクター(動力源)を用意したと言います。
って、エルデ(エルデカイザー)用!?
性能はピカイチらしいが、(ハカセ)『ひょひょひょひょ。』、(スコットクン)『うへへへへへ。』と不気味に笑うふたりの様子に、不安しかないJr.。
こいつら、リアクター使ってみたかっただけだろう!
なんだかんだ、E.S.に乗り込んだところで、浮遊大陸のバージル戦で起こったようにE.S.から紫のオーラが発生します。
この現象にどんな意味があるのか。
ケイオスが気になる発言をします。
『でも ― このまま同調が進めば いずれアニマの器は ―』
マーグリスが、ゾハルとアニマの器はもともとは一つだったと言っていたので、アニマの器がゾハルに吸収されるのでしょうか。それとも、シオンたちの意識がゾハルに繋がってしまうのか。そんな気配がしますね。
脱出
ということで、脱出はE.S.パート。
『外部からの侵入者を確認、発見次第射殺せよ』とアグレッシブな警報が鳴響きます。
U-TIC機関軍部では、ペレグリーが報告を受け、怒りの出撃命令!
ペレグリー、いたんだ。
E.S.の存在は一部の者しか知らないようですね。ペレグリーも施設内のE.S.を持ち出されたとは思っていないようで、見当外れ。
とりあえず、最強兵器を使って「全力でぶっ潰す!!」ということらしいです。
E.S.は今回から、アニマ覚醒のレベル2になり、必殺技が強化されました。
E.S.は回復技がなく、コマンド「チャージ」で2000程度の回復を行うことしかできないようにしてある点がシビアです。(回復アイテムは使えます。)
敵も強くなり、近接攻撃をすると反撃(REVENGE)してくる強敵がいたりと、多少苦戦しました。
にしても、E.S.に乗る機会があまりないので、E.S.パートになるたびに、「買い物して装備整えて」とやるのが若干煩わしかったりしますが、ご愛嬌ですね
カタパルトから外に出たところで、U-TIC機関の通信を傍受していたシオンは、母アオイ・ウヅキの接続実験が今にも開始されようとしていることを聞きます。
シオンは、半ば反射的にE.S.から飛び降り、ジンたちの制止も聞かず母を助けに走ります。
『現状において、単独行動の危険性は ―』と機械的な状況判断をして淡々と警告するKOS-MOS好き。
プレイヤーとしても、ええぇ!、せっかく脱出したのに!また勝手なことして!状態。だが、それが良い。。。
と思っているところに、ペレグリー機?(喋らないので分からない)が現る。
オメガ・ウーニウェルシターズ戦
オメガという名前なので、オメガの兄妹機なのでしょうか。
ウーニウェルシターズ;universitasとは、ラテン語で「全体、宇宙、世界」の意。
ネットで調べると、まず先に「大学」と出てくるので、オメガ大学???とまったく意味不明でしたが、オメガ・宇宙という意味でしょう。
初っ端から、満タンに溜めておいた覚醒ゲージを解放し、全員で必殺技を叩き込んでやりました。
先手で50000ダメージ与えて、「どや?」心の中で高笑いをしていたところ、相手の体力ゲージを見ると実際にはわずかに2割削った程度でした
ということは、25万くらいHPがあり、体力を削ったらパワーアップすると考えると怖い…
みるからに格闘タイプの風貌なので、攻撃したら絶対カウンターしてくるでしょ!と思ったら、本当に反撃(REVENGE)してきました。
しかし、E.S.ルベン(ジン機)が反撃をいなしカウンターを返すという神業をやってのけて、計10000ダメージの優勢。
さすがジン!U-TIC機関兵に“碧緑の刃”と呼ばれ恐れられているだけのことはあります!
なんと、パイロット適正はマーグリスより高いとかなんとか。(街のU-TIC機関兵より)
まぁ、カウンターとか反撃はパイロット性能じゃなくて、装備の効果なんですけどね
体力を削ると、オメガ・ウーニウェルシターズは、攻撃力アップ「黒の波動」と必殺技「超武闘連鐘」を繰り返してきます。
蹴りから拳の連撃、そして最後に波○拳をかましてきます。
なかなかダメージが大きいので、遠慮なく回復アイテムを使用。
大体、そんなこんなで勝てます。
バトルに勝利したあと、オメガ・ウーニウェルシターズは、背中の羽を花のように広げ、”あたり一面焼け野原系”の攻撃を試みますが、ガス欠らしく、逃げていきます。
シオンを連れ戻そうとするJr.たちですが、後方から雑兵の追手が来たため、なくなくエルザに帰還することを決定します。
ジンが
『あれも子供ではない』
『自力で何とかするでしょう』
と、プレイヤーの意表を突くスパルタ発言をするもんだから、動揺しましたが、いやいや、妹を信頼してるってことですよね
その声の主は
シオンは、施設内に戻り、前パートでKOS-MOSから重症神経症治療施設に繋がっていると聞いたエレベータを使います。
敵の目をかいくぐりつつ進んだところで、突然彼女の名を呼ぶ声がします。
シオンが振り向くとそこにいたのは、赤い外套者でした。
『気安く私の名前を呼ばないで』と言うシオンに対し、
赤い外套者は『僕の事を忘れてしまったのかい』と言い、仮面を取ります。
仮面に隠されていた顔を見たシオンは、驚きこわばり、声を失いふらふらと後ずさります。
なんと、仮面の下から現れた顔は、シオンの亡き恋人ケビンでした。
そこへ、U-TIC機関兵が現れ、呆然としていたシオンは捕まってしまいます。
シオンはU-TIC機関兵に羽交い締めにされながらも、ケビンに向かって叫び続けますが、彼は姿を消します。
6章クリア
赤い外套者の正体は、ロート・マンテルだと思っていましたが、今回現れた姿は、ケビンでした。
これは、一体どういうことなんでしょうか。
確かに、ロート・マンテルはKOS-MOSそっくりのアンドロイドT-elosを造っていることから、正体がケビンだったと考えると辻褄が合います。
僕としては、前作から赤い外套者はケビンだろう、というよりケビンだったら良いなと思っていたので、予想が的中して嬉しい反面、怪しさの残る演出のため、まだまだ信用できないところです!
ロート・マンテルがケビンだったということか…
赤い外套者がケビンに化けたのか…
そして、迎えに来たという言葉の意味は。
物語が核心に迫る中、次々に明かされる真実にワクワクが加速度的に上昇中です!!
捕まったシオンはどうなってしまうのでしょうか!?
現在、ゼノサーガの勉強のため、
ニーチェ『この人を見よ』、関根 正雄『創世記(旧約聖書)』、シュロモー・サンド『ユダヤ人の起源: 歴史はどのように創作されたのか』を読みました!
これから、
ニーチェ『善悪の彼岸』、『道徳の系譜学』、塚本虎二『新約聖書 福音書』、筒井賢治『グノーシス 古代キリスト教の〈異端思想〉』、C.G.ユング『自我と無意識』などを読んでいき、
折を見て、ゼノサーガⅢのメッセージを予想したいと目論んでおります!(多分ネットで調べたら分かるけど、調べないというのはお約束で。)
[2020/8/24追記]現時点のゼノサーガⅢの考察をしてみました!
本作を遊んでいると、遊びの楽しさは、一般的に言うおもちゃで遊ぶというようなことだけでなく、
物事をよく知り・解釈し、それを我が物にしようとする(自分と同化させようとする)― 例えば、ゼノサーガの世界を自分の理解しやすい、心地良いものにしようとする、また、「ゼノサーガは俺のもんじゃ!」という気持ちになる ― ことにもあるんじゃないかなと感じさせてくれる毎日です。
これをニーチェは成長することだと言います。言い換えると成長の感情、力の増大を意志する感情を持つことと表現されています。
<参考:ニーチェ『善悪の彼岸』230 認識への意志>
“遊び”と”成長の感情”は関係するような気がしていたので、本作クリア前で暫定的ではありますが、智は遊びである!と強く思いました。
前回【パート25】
前回【パート23】